boyが食事の席で突然言った。 『ママ~。学校で使ってる本のカバー、ゾウとかの絵がついてるのって僕だけなんだ…』 boyの話はいつだって唐突。 それにはすっかり慣れっこの私だけれど、 唐突すぎてboyの温度が分からない時は返答に迷う。 ゾウの絵は、よいのか?悪いのか? 本のカバーというのは… 指定の教材本に、親が手作りの布カバーをつけてもたせることになっている、それだ。 boyが一年生の時に、私が手作りしたカバーは ぞうがたくさん行進した絵柄の布で作ったものだ。 そうそう、 まだ入学まもなくて、 新しい生活に、boyが心細そうにしていた頃。 なるべく毎日が楽しくなるように… なるべくboyの好みに合うように… 選びに選びぬいて決めた布で作った自信作だった。 仕事の合間、少しずつ作って、完成は真夜中。 洋裁は、幼稚園の入園グッズを作った時以来で、 けっして器用なタイプでもないものだから、 出来上がるといちいちうれしくて、 写メールして母に見てもらったりもしたっけ。 そんな思い入れいっぱいのゾウのがらの本のカバー。 そのゾウが! ゾウの何が問題だというの 僕だけって…言ったよね。 それはよいこと? それともいやなこと? 『僕さー。2年生の時にママが作って続きをみる
『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』