(①からの続き) その時、突然リビングのドアが勢いよく開いた。 『ママー』 7時5分。 いつもならもうとっくに電車の中だ。 目の前のboyはパジャマ姿に髪ボッサ。 見たことのない顔をしている。 『あれうそだよねぼく寝坊』 かなりの慌てようだ。 いきなりスイッチが入ったのか、パジャマを脱ぎ捨てるとあっという間に制服姿に変身した。 よしよし、いい慌てっぷりだ。 夕べまとめたノートや教科書をザクッとまとめ、急いで鞄に詰めている。 『はっ』 『日記、書き終わってないんだった!』 鞄にいれたノートを再び取り出し広げると… そこには昨日の日付と、たった一行だけの文章…あとは真っ白け…。 昨日、眠さを理由に『明日の朝やればいいや』と、パタンとノートを閉じていた光景を思い出す。 ほぅらね。後回しにするからだ。 いろんな要素がboyを追い込む。 半分泣きそう…。 半分切れそう…。 そろそろ気の毒になり、何か助け舟をだしてやろうかなと気持ちが揺れ始めたその瞬間… 『ねぇ、ママ~。もう、絶対に寝続きをみる
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